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yum でインストール済みのパッケージを一覧で確認する方法
RedHat や CentOS など Linux 系のサーバにインストールしたパッケージを一覧で確認するために、インストールやアップデートで利用した yum コマンドを活用する方法を紹介する。
このページの目次
1. yum とは
yum(Yellowdog Updater Modified)とは、Linux 系のサーバ OS にインストールするソフトウェアやパッケージなどの管理をコマンド操作で行う機能である。
yum でパッケージをインストールしたりアップデートする場合はリポジトリと呼ばれるインターネットに公開されている各パッケージの保管場所から取得される。
2. yum でインストール済のパッケージ一覧を確認
yum はパッケージのインストールやアップデートの他、インストール済のパッケージ一覧を確認する機能もあり、下記のコマンドで操作している OS 内のパッケージ一覧が表示される。
ただし、ソースからコンパイルしてインストールしたソフトウェアなどパッケージ管理外のものは表示されない。
# yum list installed インストール済みパッケージ NetworkManager.x86_64 1:1.14.0-14.el8 @anaconda NetworkManager-libnm.x86_64 1:1.14.0-14.el8 @anaconda NetworkManager-team.x86_64 1:1.14.0-14.el8 @anaconda (略)
yum でインストール済のパッケージ一覧を表示した際の見方としては、左から「パッケージ名」「リリース番号(バージョン)」「取得先のリポジトリ」となっている。
3. yum でパッケージ名を指定して確認
前述の通り yum でインストール済のパッケージ一覧を確認することはできるが、数が多いと探したいパッケージがインストール済みであるか確認しづらい。
そこで、次のようにコマンド実行時にパッケージ名など探したい文字列を追加すると該当する箇所だけが表示される。
# yum list installed | grep ソフトウェア名
# yum list installed | grep sqlite sqlite.x86_64 3.26.0-3.el8 @BaseOS sqlite-devel.x86_64 3.26.0-3.el8 @BaseOS sqlite-libs.x86_64 3.26.0-3.el8 @anaconda
# yum list installed | grep php php.x86_64 7.2.11-2.module_el8.1.0+209+03b9a8ff @AppStream php-cli.x86_64 7.2.11-2.module_el8.1.0+209+03b9a8ff @AppStream php-common.x86_64 7.2.11-2.module_el8.1.0+209+03b9a8ff @AppStream php-devel.x86_64 7.2.11-2.module_el8.1.0+209+03b9a8ff @AppStream php-fpm.x86_64 7.2.11-2.module_el8.1.0+209+03b9a8ff @AppStream php-json.x86_64 7.2.11-2.module_el8.1.0+209+03b9a8ff @AppStream php-mbstring.x86_64 7.2.11-2.module_el8.1.0+209+03b9a8ff @AppStream php-pdo.x86_64 7.2.11-2.module_el8.1.0+209+03b9a8ff @AppStream php-pear.noarch 1:1.10.5-8.module_el8.0.0+56+d1ca79aa @AppStream php-pecl-zip.x86_64 1.15.3-1.module_el8.1.0+209+03b9a8ff @AppStream php-pgsql.x86_64 7.2.11-2.module_el8.1.0+209+03b9a8ff @AppStream php-process.x86_64 7.2.11-2.module_el8.1.0+209+03b9a8ff @AppStream php-soap.x86_64 7.2.11-2.module_el8.1.0+209+03b9a8ff @AppStream php-xml.x86_64 7.2.11-2.module_el8.1.0+209+03b9a8ff @AppStream php72-php-common.x86_64 7.2.27-1.el8.remi @remi php72-php-json.x86_64 7.2.27-1.el8.remi @remi php72-php-pecl-mcrypt.x86_64 1.0.3-1.el8.remi @remi php72-runtime.x86_64 2.0-1.el8.remi @remi
4. リポジトリ「BaseOS」とは
yum でインストールしたパッケージの取得先のリポジトリで「BaseOS」と表示されている場合は、OS の初期インストール時のものであることを指し、基本的な OS 機能であることが多い。
5. リポジトリ「AppStream」とは
リポジトリ「AppStream」とは RedHat8 / CentOS8 から導入された仕組みで、OS のライフサイクル期間中に開発またはメンテナンスを目的に提供された期間の後に提供されたバージョンを指す。
例えば RedHat8 はリリースから 5 年経過するとメンテナンス期間に入り、一部のストリームだけがサポートされるようになる。
尚、RedHat7 / CentOS7 以前の OS には用意されていない。
6. リポジトリ「anaconda」とは
anaconda(アナコンダ)とは、RedHat や CentOS だけでなく Fedora などでも採用されている OS のインストーラで、関連するパッケージの一部がリポジトリで提供されている。
7. リポジトリ「remi」と
リポジトリ「remi」となっているものは、remi リポジトリからインストールしたものを指す。
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